ワクチン狂想曲〜切なるお願い〜

インフルエンザワクチンがありません

 

今年は事情によりワクチンの製造が遅れ、供給の総数も昨年よりは少し少なくなる予測でした。

 

本日11月13日で当地ではどこの医療機関もほぼ在庫を使い切った状況になっています。

問い合わせの電話も殺到しています。

最終的に5〜20%の不足の予測と聞いていましたので、ここまでの欠乏状態は思いの他でした。

 

なぜでしょう。

原因のひとつは報道にあると思います。

 

 

最悪なのは、

「今年はワクチンが少ないです。早めにうちましょう」

の報道。

足りないのがわかっているのに全国民に向かって煽ってどうするんだって。

 

おかげで、受験生は時期を見るとか悠長なことがいえなくなりあわてて来院、毎年「十二月が一番いいのよ」と信念を持ってた人もあわてて接種、何年も打たずに過ごしてきた人が不安になって来院、あげくに今まで一度もうったことのない人までもが何となく早く行かなきゃいけないような気になってしまって来院、これじゃ無くなって当たり前です。

 

どうすれば正解だったか。

「今年はワクチンが少ないです。高齢者、子供、心臓や肺をはじめとする慢性の病気のある方などが先に接種できるように譲り合いましょう。元気な方はワクチンが十分に出回るまであわてずに様子を見てください」

だったと思います。

 

 

現状は、

 多くの医療機関で予約の日にワクチンがなくキャンセルになり、

 あわてて他の医療機関に電話しまくって、予約不要のところ(当院)で打ってもらい、

 その結果、その医療機関(当院)で本来うってもらうはずだった方々の分がなくなる、

という悪夢のようなことが起こっています。

  

当院が予約不要にしているのは、予約日にこだわらず体調のよい時に来ていただきたいからです。

(端数が残ることも当然ありますが、その分をスタッフの接種にあてています)

基本的には、毎年受けに来られる方(+α)を想定しています。

だからといって、初めてですという方をお断りするわけにはいきません。

それで、今年はパニックです。

 

各医療機関には例年の実績にあわせてだいたいのワクチンの割当数があります。

どこか特別のところだけ優先的にいくらでも手に入れることはできません。

 

当然ですが当院も例外ではなく例年の実績相当(より少し少ない数)の納入の予定です

 

今のところ当地ではインフルエンザの流行はまだおこっていないようです。

もうすでに遅いですが、あわてて他に走らずに、毎年打ってもらっている医療機関にワクチンが入荷されるのを待ちましょう。

 

 

 ・・・実のところ、私も10/31の「さほど重要でないお知らせ」のなかで、早めの接種をお勧めします、とほざいてしまいました。当院の患者さんに向けたメッセージのつもりでしたが、誰の目にもふれる場所への記載はうかつだったと反省しております。

新規の方の殺到にうろたえ、あわてて消去しました。